司馬遼太郎が好き!(1)

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 私が、一番最初に読んだ司馬作品は・・・。
 『夏草の賦』
(1978年だから・・・。ずいぶん昔になるなあ)

 みょうに印象に残っているのは、次のような場面です。(もちろん原文ではありません)

 元親が阿波の勝瑞城を包囲した。その夜、洪水となった。朝になると諸陣地は水底に沈み、「土佐兵たちはあちこちの樹のこずえに鳥のようにとまっていた」、ところが・・・。

 三日目の雨上がりに、阿波兵が船を漕ぎ出して、

 「鳥刺しじゃ」「鳥刺しじゃ」

 とわめきながら、こずえに近づいていっては土佐兵を射撃していった。土佐兵は無惨に水面に落ちていく。みんな、こずえにしがみついているだけなので、両手が使えない。なんとも手が出せない。阿波兵の卑怯さよ!土佐兵はつぎつぎと水面に撃ち落とされていく。

 さて、ここで、元親の子、信親は言った。

「●●●てやれ!」
「敵が一発撃つごとに●●●てやれ!」

 さすがに、卑怯な阿波人も、次の日からは鉄砲船を出さなかった。
 

司馬遼太郎記念館へ行こう!

 
 
 さて、このとき、信親はどのように下知したのでしょうか?

 まだ読まれてない方は、『夏草の賦』をどうぞ!

◇ ◇ ◇

 司馬遼太郎は、どのような人間を愛おしみ、どのような人間を憎んだか。その作品群を読めば、メッセージが伝わってきます。

 もうひとつ。学生時代のエピソードを。

 ある晩、寮のオープンスペースで泣いている奴がいた。空手部の豪傑である。  あいつが泣くか!?  「男泣き」という言葉があるが、涙とは縁の薄い男のはずだ。???

 事情を聞くと・・・

 「竜馬が死んだ!」

 というのである。

 そばにいた者は、
 「ああ、こいつもか・・・」と苦笑する。

 みんなそうなのだ。「竜馬病」だ。
こいつもきっと、2週間ほどは飯がノドを通らないだろうなあ。とみんな同情する。

 司馬遼太郎も人が悪い。なぜ悪口を言うか・・・
それは次回のお楽しみ。




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