〔3〕 ややこしい勉強のしかたをあらためよう |
6.筆順の5原則
ひとつだけ例をあげます。君たちは教室でこのようなことを習いませんでしたか。 「右という字と左という字の書き順はおなじではありません。このちがいをきちんと区別して書きましょう」 と。 問題は両方の字に共通する「ナ」の部分なのですが、教室ではおそらくこのように教えられたはずです。 左という字は、先に「一」の部分を書き、その後で「ノ」の部分を書く。 それに対して、 右という字は「ノ」の部分を先に書き、「一」の部分を後から書く。 そのように教えられませんでしたか。じつは、私もそのように教わり、このルールをきちんと守ってきたのです。 しかし、実際にはこれは「大うそ」だったのです。 「左」「右」の「ナ」の部分は、両方とも「手」をあらわす絵文字なのです。まったく同じ字であるのにもかかわらず、書く時によってその順番を変えねばならない、こんなばかな話はありません。「同じ字は同じ書き順で」というのが大原則なのです。 あたりまえの話ではありませんか。「右手」と「左手」をわざわざ区別するほうが、よっぽどどうかしているのです。こんなつまらないことで、これから漢字をおぼえようとしている子どもたちを苦しめないでほしいものです。 ※関連資料(1)・・・「ばかげた筆順の強制」 漢字を勉強するには、こんなことよりも、もっともっと大切なことがあります。 |