重 |
音 | 【呉音】ジュウ(ヂュウ) 【漢音】チョウ |
訓 | え, おもい, かさねる, かさなる, おもさ, おもんずる |
解 字 |
![]() 東(トウ)は、心棒がつきぬけた袋を描いた象形文字で、つきとおすの意を含む。 重は「人が土の上にたったさま+音符東」で、人体のおもみが↓型につきぬけて、地上の一点にかかることを示す。⇒東 「厚きなり。壬+東声」 壬とは人が一線(地上)の上に立つ姿で、東声はトンとつき抜く、つき当たる意味を含む。 人が地上に立って、地面に垂直にトンと足をつきつける、あるいはトントンと上下動を行うのを動という。 重は動や衝(つきあたる、つき抜く)の原字。 そのさい足にかかる力が重力であり、重さの意を派生した。重さのかかる足のかかとを踵(ショウ)という。 |
意 味 |
(1)おもい(おもし)。おもさ。↓の方向に力が加わった状態。↓の方向の力が底面に加わった感じ。おもみ。 《対語》⇒軽。「軽重(ケイチョウ)・(ケイジュウ)(おもさ)」「重量」「重一鈞(オモサイッキン)」 (2)おもい(おもし)。病気・罪・声・やり方などがおもい。おもおもしい。てあつい。「厳重」「慎重」「重濁」 「重賄之=重くこれに賄す」〔春秋左氏伝・昭元〕 「君子不重則不威=君子は重からざれば則ち威あらず」〔論語・学而〕 (3)おもんずる(おもんず)。たいせつなものとして敬い扱う。おもくみる。転じて、はばかる。 ▽この訓は「おもみす」の転じたもの。「尊重」 「重社稷=社稷を重んず」〔礼記・大伝〕 (4)かさなる。かさねる(かさぬ)。上へおいて下におもみをかける。層をなしてかさなったさま。 ▽平声に読む。「重複(チョウフク)」「重畳(チョウジョウ)」 (5)下をおさえて上にかさなった物を数えることば。 ▽平声に読む。《類義語》⇒層(ソウ)。「万重山(バンチョウノヤマ)(いくえにもかさなった山)」 《日本語での特別な意味》 かさなった物を数えることば。「七重八重(ナナエヤエ)」 |
家 族 | 動(トンと足ぶみして→型におもみをかける)・衝(ショウ)(→型につきあたる)と同系。 |
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