攸 


【漢音】ユウ(イウ)  【呉音】ユ
ところ


会意。
攸は「人+:(水のたれるさま)+攴(動詞の記号)」からなるもので、長く細く水をたらすさま。水が長く続いて流れる意味。
洗滌(センデキ)の滌の原字。(細く長く水を注ぎかけること)。
また、遊(たゆとう)や揺(固定せずにゆれる)などの意味にも当てて用いる。また、その音を借りて、古代の指さすことば(それ、そのもの)にも当てる。


(1)ところ。動詞の前について、その所、そのものなどをさし示すことをあらわす古代のことば。
《類義語》⇒所。「攸関=関する攸」
「彝倫攸叙=彝倫の叙する攸」〔書経・洪範〕
(2)のびやかなさま。また、はるかなさま。
▽悠(ユウ)に当てた用法。
「攸然而逝=攸然として而逝けり」〔孟子・万上〕
(3)細く長く伸びるさま。また、固定せずにゆらゆら揺れるさま。
《類義語》⇒揺。「攸乎(ユウコ)」

條(=条。細長い)と同系。

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