酷 |
音 | 【漢音】【呉音】コク |
訓 | むごい, きびしい, はなはだしい, はなはだ |
解 字 |
会意兼形声。 告は、牛の顔をきつくしめるつのあて。酷は「酉+音符告(きつくしめる)」で、しめつける意を含む。もと、舌をきつくしめつけるような強い酒のこと。 |
意 味 |
(1)(コクナリ)・(コクニス)むごい(むごし)。きびしい(きびし)。 情け容赦なくしめつけるさま。むごたらしい。ひどい。きびしくする。 《類義語》⇒苛(カ)。「残酷」 「其使民也酷烈=其の民を使ふや酷烈なり」〔荀子・議兵〕 (2)むごいしうち。また、苦しみ。「艱酷(カンコク)」 「百姓離秦之酷=百姓秦の酷を離る」〔史記・曹相国・賛〕 (3)ひどい仕うちに対するうらみ。 《類義語》⇒恨。「銜酷=酷を銜む」 (4)(コクナリ)酒の味が強い。また、酒のかおりがきつい。 ▽「こくのある酒」などの「こく」はこれから出た語という。 (5)はなはだしい(はなはだし)。はなはだ。 物事の程度がひどいさま。ひどく。「酷似」「酷暑」 |
家 族 | 梏(コク)(しめつけるかせ)と同系。 |
もどる |