言 | |
![]() <墨子、経> 「言は口の利(よく切れる)なり」とあるのが妥当な解説である。なお、古典では一人称代名詞(われ)に当てる。 <詩経、葛覃> 「言(われ)帥氏に告ぐ」。
※ 『漢字語源辞典』(学燈社) p.594
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音 | 【漢音】ゲン 【呉音】ゴン 【ピンイン】yan2 |
訓 | いう, こと, ことば, われ, ここに, げん |
解 字 |
会意。 「辛(きれめをつける刃物)+口」で、口をふさいでもぐもぐいうことを音(オン)・諳(アン)といい、 はっきりかどめをつけて発音することを言という。 |
意 味 |
(1) いう(いふ)。ことばをはっきりと発音していう。ものをいう。 《類義語》 ⇒ 語・曰(エツ、いう)・謂(イ、いう)。 「言必有中=言へば必ず中たる有り」〔論語・先進〕 「曰難言也=曰はく言ひ難し」〔孟子・公上〕 (2) こと。ことば。口に出していうことば。また、口に出していうこと。「遺言」「言行一致」 「言不顧行=言行ひを顧みず」〔孟子・尽下〕 (3) ことばや文字の数を数えるときのことば。「五言(ゴゴン)絶句」 「一言以蔽之=一言を以てこれを蔽ふ」〔論語・為政〕 (4) われ。ここに。「詩経」で用いられる自称のことば。 ▽我(ガ、われ)に当てた用法。また、語調をととのえることば。 「言刈其楚=言に其の楚を刈る」〔詩経・周南・漢広〕 (5) 「言言」とは、かどばっていかめしいさま。 ▽一説にかどがたちすぎて、今にもこわれようとするさま。 「崇墉言言=崇墉言言たり」〔詩経・大雅・皇矣〕 |
家 族 |
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