我 | |
![]() 「我」の甲骨文字を見ると、明らかに マサカリ のような武器の象形であることがわかる。 したがって 「戉」(マサカリ) や 「戈」 (ホコ)と酷似した字形である。 「我」(武器) や 「吾」 (語の原字で、話し合うこと) などの字を、一人称代名詞の 「われ」 に当てるのは、全くの仮借字である。 同様に「女」(おんな)や「若」(なよなよした桑)を二人称代名詞に当てるのも仮借字である。 ※ 『漢字語源辞典』(学燈社) p.589
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音 | 【呉音・漢音】ガ 【ピンイン】wo3 | 訓 | われ, わ, わが | 解 字 |
象形。 刃がぎざぎざになった戈(ほこ)を描いたもので、峨(ガ、ぎざぎざと切りたった山)と同系。 「われ」の意味に用いるのは、我(ガ)の音を借りて代名詞をあらわした仮借。 |
意 味 |
(1)われ。わが。一人称代名詞。古くはおもに所有格と目的格に用いた。 ・「問孝於我=孝を我に問ふ」〔論語・為政〕 ・「三人行、必有我師焉=三人行へば、必ず我が師有り」〔論語・述而〕 (2)自分の考えに凝り固まること。かた意地。「我執」「毋固、毋我=固を毋くし、我を毋くす」〔論語・子罕〕 (3)わが。自分の。親しみの意をこめた呼び方。「我兄(ガケイ)・(ワガケイ)(あなた)」 ・「窃比於我老彭=窃かに我が老彭に比す」〔論語・述而〕 (4)《仏教》自分への執着。 ▼元来は自己の心・身体をいい、迷いに執着する自分の心を指す。これを脱することが仏教の根本の一つとされる。「我執」 |
家 族 |
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