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教育催眠研究会・渾沌(こんとん) 漢字質問箱「もくじ」へ! ・・・ もくじ 


re^2:魚編に角 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 7日(水)03時12分29秒

ジテンフェチさん、毎回にわたって出典を明記した詳細な解説をいただき、ありがとうございます。大変勉強になります。本当にありがたいことです。

さて、「魚偏に角」ですが、これは「歩」の「少」の部分の右側に、いつの間にか「、」がついたように(もともとは、右側の点はなかったというのは、みなさんご存じのとおり)、書写するときの筆勢で、「鯒」の右側の部分が「角」のようになったものではないでしょうか?

確かに、「歩」は右側の「、」が加わる方が書きやすいですし、「鯒」の右側よりも「角」の方が、一般的になじみがありますからねえ。

それにしても、短時間のうちに、これだけの資料をピックアップされたことに驚嘆します。神業としか思えません。

ほんの漢字好きさん、ご投稿ありがとうございます。
ただ、国字についの「解字」は、本家のものとはニュアンスが異なります。
それぞれの国字は、必ずしも本来の造字法に依拠して作られたものであるとは限りません(とくに魚偏については恣意的な造字が多い)。
そこは、日本人が日本人的な感覚で作りましたのでしかたのないことです。誰かが恣意的に作ったものには、根拠がはっきりしないものがあることはいたしかたのないことででしょう。

漢字家族

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魚偏に角 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 4月 6日(火)12時43分16秒

 確かに「漢字源」には、解字がないですね。大修館の「漢語新辞典」には、「鯒」に同じとあります。私の「和製漢字の辞典」にも解説を付けていませんが、改訂予定原稿からこれらの文字について抜き書きしておきます。解字については、nothingさんが何か教えてくれるでしょう。私にはわかりません。

2415a【鮎−占+角】 『JIS X 0213:2000附属書6(規定)漢字の分類及び配列』(第4水準漢字集合)の「用例及び用例音訓(参考)」に「地名 コチ 愛知県[鮎−占+角]尾(コチオ)」とある。旁が書写体になった形で、『色葉字類抄(永禄八年写二巻本)』に「コチ」・『合類節用集』に「コチ 字未詳」、『同文通考』に「コチ 魚ノ名」とある。「鯒」・[鯒−マ+ク]参照。

2414. 【鯒】 やや崩れた字形で『色葉字類抄(永禄八年写二巻本)』・『易林本小山板節用集』・『新刊節用集大全』・『合類節用集』・『書言字考節用集』・『和字正俗通』に「コチ」、『同文通考』に「コチ 魚の名」とある。『大漢語林』の解字に、「会意。魚+甬。甬(よう)の字の形に似た魚、コチの意味を表す。」とある。『色葉字類抄(永禄八年写二巻本)』・『合類節用集』・『同文通考』の字形は、[鯒−マ+ク]、『新刊節用集大全』・『書言字考節用集』・『和字正俗通』は、[鯒−マ+コ]であり、江戸期以前には、調査した範囲からは正確に同じ字形が見られず、明治以降に漢和辞典で整理され登録された字形とも考えられる「鯒」に基づき解字することが必ずしも正しいとは限らない。「鯒」の形と、甬の形からすると、あながち誤りともいえないが、よりふさわしい形の魚にこの文字が当てられなかった理由が不明で、より具体的な解明が必要であると考えられる。同じ大修館の漢和辞典でも『漢語林』・『大修館現代漢和辞典』・『漢語新辞典』の解字には、「会意。魚+甬。」とのみあり、うえの解説はなく、『大漢和辭典』・『広漢和辞典』・『大修館新漢和辞典』には解字自体ない。他社の主なものを見てみると、『字通』・『新明解漢和辞典』・『新字源』・『福武漢和辞典』には、親字として立項されてなく、『岩波新漢語辞典』・『新選漢和辞典』には解字がなく、『現代漢語例解辞典』は字解として国字とのみある。詳細は省略するが、『大漢語林』のように「甬」の字と魚の形を関連づけたものとして、『大字源』・『角川漢和中辞典』・『学研漢和大字典』・『漢字源』がある。『旺文社漢和中辞典』・『旺文社漢和辞典』・『旺文社漢字典』には「会意。魚と甬(痛いの省略形)とで、痛いとげのある魚の意。」とかわった解字をつけている。いずれにしても、[鯒−マ+ク]・[鮎−占+角]の字形を考慮に入れているものはなく、疑問である。[鯒−マ+ク]・[鮎−占+角]参照。

2415. 【鯒−マ+ク】 『色葉字類抄(永禄八年写二巻本)』に「コチ」・『合類節用集』に「コチ 字未詳」、『同文通考』に「コチ 魚ノ名」とある。この字の旁は、「角」の書写体で、字典体にすると、[鮎−占+角]となる。「鯒」・[鮎−占+角]参照。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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魚偏に角 投稿者:ほんの漢字好き  投稿日:2004年 4月 6日(火)08時28分57秒

 「漢字源」を見たのですが、解字がありませんでした。この字の解字はどうなるのでしょうか。

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さやさん 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月10日(土)05時17分19秒

さやさん、いつもご投稿ありがとうございます。
次のログを参照してくださいね。

漢字家族について(漢字質問箱バックナンバー)

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ジテンフェチさん 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月10日(土)05時08分6秒

ジテンフェチさん、ありがとうございます。

まだまだ忙しくてパニクっています。今日も明日も時間がとれません。
さやさん、過去ログで「形声文字」について答えた部分がありますので、
次の投稿でリンクを貼ります。

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藤堂説による解字 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 4月 9日(金)13時00分2秒

立、正、右ってどういう文字だと思いますか?
正解は会意文字です。
これおかしいと思いませんか??

 漢和辞典により解字は多少異なります。当ページは管理人のnothingさんのいわれているとおり藤堂説による解字を行っています。ちゃんと読まれましたか。「右」は、「漢字源」によれば会意兼形声です。

あともう一つあります。
千、青、円はどういう文字だと思いますか?
正解は形声文字です。
これもおかしいと思いませんか??

藤堂説をとる「漢字源」では、「千」は仮借、「青の旧字体」は会意、「円の旧字体」は会意兼形声です。

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さっそくですが・・・・ 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 8日(木)21時57分21秒

さっそく質問させてもらいます。
会意文字と形声文字の区別がつきません。
「意味を表す」とか「音を表す」って言うんですけどその意味じたいもよくわかりません^-^;
あと、立、正、右ってどういう文字だと思いますか?
正解は会意文字です。
これおかしいと思いませんか??
あともう一つあります。
千、青、円はどういう文字だと思いますか?
正解は形声文字です。
これもおかしいと思いませんか??
↑はあるホームページに書いてあったものです。

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ありがとうございます 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 8日(木)21時12分9秒

本当にいつもいつもありがとうございます。
また、これからもよろしくお願いします。

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re:会意形声文字 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 6日(火)01時44分0秒

さやさん、こん○○は。

さて、「会意兼形声文字」の質問ですが、
形声文字は、ほとんどすべて「会意兼形声文字」と説明されます。
詳しくは、
形声文字(ことばありき)--漢字家族を参照していただきたいですが、
(今見てみると、まだ未完だった m(^^; )
形声文字は、旁(つくり)の部分がことば(音と意味)を表しますので、形声文字
でもあり会意文字でもあります。
http://www.konton.net/kanji/moji_3.html

>活用語尾
については、
動詞・形容詞・形容動詞が一定の法則にのっとって語形変化するとき、その語の変化する部分。たとえば「咲く」の「く」の部分。

ない
ます
ば 等々

活用語尾を送ると読みやすいので合理的です。
「咲ない」では、類推するのに0.何秒かかかりますし、
「驚ろく」のような送り方では、「ろ」の部分が無駄な感じになります。

でも、本当は決まった基準はありません。
送りがなは、昔のお坊さんが漢籍(漢文の資料)を読み下すときに、
たとえば・・・

学而時習之

接続詞(而)が、順接であるか逆接であるかをメモするために、「学」の下にカナで「デ」とか「ンデ」とか、ちょこちょこっと記入したところから始まります。

つまり、次に漢文を読むときに「学べども」と読むのか「学んで」と読むのかが瞬時にわかるようにメモしたのですね。
だから、最初から規則があったわけではありません。
文部省の例示も二転三転しているそうです。

でも、おっしゃるように、「活用語尾を送る」のがいちばん合理的だと思います。

※資料:「送りがなの付け方」

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質問しなおします。 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 5日(月)22時43分12秒

会意形声文字って何ですか?
あと、
活用のある語は活用語尾を送る。(例)貫かない→か
って教科書に書いてありましたけど「活用語尾を送る」ってどういう意味ですか??

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すみません・・・ 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 5日(月)22時26分58秒

漢字の質問箱ですよね^-^;
すみません。
国語の文法の質問をしてしまいました。

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会意形声文字って何?? 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 5日(月)22時25分18秒

会意形声文字って何ですか?
あと、白いを未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形にするとどうなるんですか?

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手偏に駄 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 4月 5日(月)17時17分24秒

 江戸時代にできたほんのお遊びの文字です。「テーヘンダ」と読みます。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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手偏に駄 投稿者:ホワイトエンペラー  投稿日:2004年 4月 5日(月)17時05分23秒

 挑戦です。手偏に駄でなんと読むのでしょう。

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ありがとうございます。 投稿者:sora  投稿日:2004年 4月 5日(月)01時48分41秒

今就職活動中なのですが、選という字から論文を作る課題が出ているんです…。
論文を書く前にまず字の意味は何なのか気になってしまって(^^;
すごく参考になり、助かりました。
ありがとうございます!

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re:「選」の語源 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 4日(日)17時31分57秒

soraさん、こん○○は。
「選」については、「そろえる」というのが本義のようです。きれいにそろえるためには、不要なものや不恰好なものは取り除かれますから、「選」には、選択(えらぶ)の意味が派生したもののようです。

【選】 総画数 15画

■解字
会意兼形声。
巽(ソン)は「人ふたり+台を示すしるし」で、多くの人をそろえることをあらわす会意文字。
選は「しんにょう(動詞の記号)+音符巽(ソン)」で、そろえてみてえらぶこと。
※さまざまな物を程よくそろえるのを「選」といい、「撰」とも書く。
■音
【呉音・漢音】セン
■訓
えら
■意味
(1)えらぶ。いろいろなものをそろえてみて、その中からよしあしをよりわける。
  《同義語》⇒撰。《類義語》⇒択(タク)。「選択」「精選」
  「選賢与能=賢と能とを選ぶ」〔礼記・礼運〕
(2)えらぶこと。また、えらばれた人や物。「落選」「当選」「一時之選」
(3)いろいろな人の詩文をえらび出して集めた書物。▽去声に読む。「文選」「詩選」
(4)役人をえらび出す。▽去声に読む。
  《同義語》⇒銓(セン)。「選挙」
(5)「少選」とは、しばらく。
■単語家族
全(そろえる)・銓(セン)(そろえる)と同系。
算・纂・選・全 ・・・ そろえる

漢字家族
編集済

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「選」の語源 投稿者:sora  投稿日:2004年 4月 3日(土)22時33分4秒

初めまして。語源について調べて辿りついた者です。
早速ですが「選」の語源について教えていただきたいと思い書き込みさせていただきました。
ネット中駆け回ってはみたものの、どうも一般的な字すぎたのか私の力では見つかりませんでした。
いきなりで失礼だとは思いますが宜しくお願いします。

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接頭語・接尾語 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 4月 2日(金)08時29分30秒

 三省堂「五十音引き漢和辞典」に「接頭語 常に他の後の前に付いて用いられる語構成要素。「お玉」「す足」「ま上」の「お」「す」「ま」の類。」・「接尾語 常に他の語のあとに付いて用いられる語構成要素。「おじさま」「明るさ」「寒がる」「けむたい」の「さま」「さ」「がる」「たい」の類。」とあります。
 国語辞典だともう少しわかりやすいかもしれませんが、あえて正確を期して、この引用としました。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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接頭語、接尾語って?? 投稿者:さや  投稿日:2004年 4月 1日(木)16時55分45秒

接頭語、接尾語って何ですか?

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re:柴 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 1日(木)20時06分42秒

みなさま、ご投稿ありがとうございます。
本当にすみませんが、時間がとれませんので、急いで、「柴」について・・・

【柴】 木部 6画 総画数 10画

■解字
会意兼形声。
此(シ)は「止(あし)+比(ならべる)の略体」の会意文字で、足がそろわずくい違うことを示す。柴は「木+音符此」で、ふぞろいに束ねた枝のこと。
「小なる者を合束せるを柴という」〔礼記
不ぞろいなまま並べて束ねたしば。
■音
【漢音】サイ 【呉音】ゼ
■訓
しば
■意味
(1)しば。雑木・枝木を切って、ふぞろいにたばねたもの。《類義語》⇒薪(シン)。「茅柴(ボウサイ)(しばのかわりに燃やすかや)」「柴薪(サイシン)(たきぎ)」「柴扉(サイヒ)(しばの折り戸)」
(2)しばや、草でつくったように粗末である。「柴車(サイシャ)(粗末な乗用の車)」
(3)しばを燃やしてその煙を空にのぼらせ、天帝をまつる。また、その祭り。
  「柴於上帝=上帝に柴す」〔礼記・大伝〕
■単語家族
雌(シ)(羽をくい違わすめす鳥)・貲(シ)(ふぞろいに集めた頭金)・疵(シ)(ぎざぎざとしたきず)などと同系。
斉・人+斉・妻・自・次・此・姉 ・・・ そろって並ぶ

漢字家族--漢字の語源・ワードファミリー・解説

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初めて書き込みます。 投稿者:  投稿日:2004年 3月31日(水)13時44分18秒

あの、もしよかったらでいいんですが、「柴」という漢字の語源を教えて下さい。よろしくお願いします。

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(無題) 投稿者:荒井高志  投稿日:2004年 4月 5日(月)17時43分10秒

時間の語源、有難うございました。 どちらも日という文字が入っていたので、そのへんに何か意味があるのかと思っていました。 さっそく朝礼で、面白くアレンジして話して
みようと思います。

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re:時間の語源(3) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 5日(月)01時19分28秒

【間】 門部 4画 総画数 12画

■解字
会意。
間は俗字で、本来は「門+月」と書く。
後世には「間」と書くが、古典では「門+月」がふつうであった。
門のとびらのすきまから月の見えることをあらわすもので、「はさまる」「あいだ」などの意味をあらわす。転じて仕事と仕事との中間、つまり「ひま」「あきま」をも意味する。※閑暇と書くのは当て字で、「門+月」暇が正字である。
後世には「間」と書くが、古典では「門+月」がふつうであった。
▽間の本来の意味のほか、「閑」の意にも用いられる。
■音
【漢音】カン 【呉音】ケン
■訓
あいだ, ま, あい, ころ, ころおい, このごろ, しばし, しばらく, まま, へだてる, へだたる, うかがう, かわる, いえる
■意味
(1)あいだ(あひだ)。あい(あひ)。ま。空間上、時間上の、二つのものにはさまれた範囲。あいま。▽抽象的なものにもいう。「天地之間(テンチノカン)」
(2)ころ。ころおい(ころほひ)。ある時期の中。また、ある範囲の場所の中。
  「七八月之間(七、八月ごろ)」〔孟子・離下〕
  「田間」「世間」
(3)このごろ。近ごろ。
  「太后泣曰、帝間顔色痩黒=太后泣きて曰はく、帝間顔色痩せて黒し」〔漢書・叙〕
(4)しばし。しばらく。しばらくのあいだ。「有間=間く有り」
  「立有間、不言而出=立つこと間く有り、言はずして出づ」〔列子・黄帝〕
(5)まま。時どき。▽「間或(ママアルイハ)」の形でも用いる。
(7)家の柱と柱のあいだを単位にして、家やへやの大きさをあらわすことば。
  「草屋八九間」〔陶潜・帰園田居〕
(8)へや。また、へや数や家の軒数を数えることば。
(9)すきま。▽去声に読む。「間断」
  「間不容髪=間髪を容れず」〔枚乗・上書諫呉王〕
(10)開き。区別。差異。▽去声に読む。
  「雖未及嬰孩之全、方於少壮間矣=いまだ嬰孩の全きに及ばずと雖も、少壮に方ぶれば間あり」〔列子・天瑞〕
(11)ひま。ひまでのんびりするさま。静かに落ち着いているさま。《同義語》⇒閑。
(12)へだてる(へだつ)。へだたる。すきまをあける。また、すきまをぬってやる。▽去声に読む。「離間」
  「間歳而(示+合)=歳を間てて(示+合)す」〔漢書・韋玄成〕
(13)わきにそれた。人目につかない。▽去声に読む。「間道」「間行」
(14)うかがう(うかがふ)。すきをうかがう。スパイする。また、スパイ。▽去声に読む。「斉人間晋之禍=斉人晋の禍を間ふ」
(15)かわる(かはる)。交替する。また入れかわる。▽去声に読む。
  「皇以間之=皇として以てこれに間る」〔詩経・周頌・桓〕
(16)疑いをはさむ。▽去声に読む。
  「人不間於其父母昆弟之言=人其の父母昆弟の言に間せず」〔論語・先進〕
(17)間にまじる。まじった。「間色」
(18)いえる(いゆ)。病気が少しよくなる。ひと息つく。小康を得る。▽去声に読む。「病間=病間えたり」〔論語・子罕〕
■単語家族
簡(ひもでつづってすきまのできる竹の札)・柬(よりわける)・界(区切り)と同系。
割・契・介・間・柬・肩・遣・見 ・・・ ふたつに分ける、あいだ

漢字家族

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re:時間の語源(2) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 5日(月)00時58分41秒

【時】 日部 6画 総画数 10画

■解字
会意兼形声。
之(シ)(止)は、足の形を描いた象形文字。
寺は「寸(て)+音符之(あし)」の会意兼形声文字で、手足を働かせて仕事すること。
時は「日+音符寺」で、日が進行すること。
之(いく)と同系で、足が直進することを之といい、ときが直進することを時という。⇒寺
■音
【呉音】ジ 【漢音】シ
■訓
とき, ときに, うかがう, これ, この
■意味
(1)とき。時間。また、春・夏・秋・冬を四時という。「経時=時を経」
  「時移事去=時移り事去る」〔陳鴻・長恨歌伝〕
(2)とき。昔は一日を十二分し、十二支の名を当てて、「子時(シジ)・(ネノトキ)」「丑時(チュウジ)・(ウシノトキ)」などと呼んだ。今は二十四分して、「一時」「二時」という。「午時(ゴジ)・(ウマノトキ)(正午)」
(3)とき。時代。そのころ。その時代の状況。
  「時不利兮騅不逝=時に利あらず騅逝かず」〔史記・項羽〕
(4)とき。適当な時機。ころあい。機会。「得其時=其の時を得」「農時(農作をすべき時)」
  「使民以時=民を使ふに時を以てす」〔論語・学而〕
  「好従事而亟失時=事に従ふことを好みて亟時を失ふ」〔論語・陽貨〕
(5)とき。適時の。よいしおどきの。「時宜」「時雨(ジウ)(しおどきの雨)」
  「夫子、時然後言=夫子、時にして然る後言ふ」〔論語・憲問〕
(6)とき。暦。
  「行夏之時=夏の時を行ふ」〔論語・衛霊公〕
(7)ときに。ときどき。おりふしに。あるときには。
  「学而時習之=学んで時にこれを習ふ」〔論語・学而〕
  「時大時小=時には大なり時には小なり」〔漢書・匈奴〕
(8)うかがう(うかがふ)。よいしおどきをうかがう。
  《類義語》⇒伺(シ)(うかがう)。
  「時其亡也而往拝之=其の亡きを時ひ往きてこれを拝す」〔論語・陽貨〕
(9)これ。この。▽之や是(コレ)・(コノ)に当てた用法。
  「時日害喪=時の日害か喪びん」〔孟子・梁上〕
■単語家族
之・志・時・詩 ・・・ まっすぐ進む

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re:時間の語源(1) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 4月 5日(月)00時45分37秒

荒井高志さん、大変おそくなりました。
定期異動で、身辺がめまぐるしく変化し、大変あわただしく、あやうくログを見落とすところでした。本当にすみません。

まずは、引用から・・・
<引用はじめ>
【言葉の系譜 ・・・・ 藤堂明保(新潮社)】※絶版

 という字は、今日では「日+寺」から成るが、昔は「日+止」(人間の足の形)から成っていた。とはどちらも人間の足の形で、後生の趾(あし)の原字である。足は進むものだし、またとまるものでもある。したがって後にはの字をもっぱら「とまる」意に用いて、を「いく」という意味に用いるようになった。の字においては、この足の形は「進み行く」との意味を表すために用いられている。つまりとは「日の進行」を意味する字だといってよい。今日でも「日歩(ニッポ)艱難」という熟語があって、時勢の歩みを「日歩」という語で表すが、それは(日の歩み)という字の意味を正しく言いかえたものである。
<引用おわり>

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時間の語源 投稿者:荒井高志  投稿日:2004年 3月30日(火)18時54分58秒

時間の語源を教えて下さい。できれば時と間のそれぞれ別々にもわかるとなお有難いのですが・・・

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广に黄  投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 4月 1日(木)08時29分28秒

 「新大字典」に「廣」の同字とあります。「大漢和辞典」・「広漢和辞典」その他の現代日本の辞典にはないようです。「大漢和辞典」の修訂版は見ていませんが、多分ないでしょう。
 現代中国では、簡化字「广」の繁体字は「广に黄」であって「廣」ではありません。「中華字海」や「漢語大字典」にも「廣」はありません。
 韓国や台湾は、「廣」です。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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广に黄 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月31日(水)17時18分6秒

 廣の異体字だと思いますが、調査して新たなことがわかれば、再度書き込みします。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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教えて下さい 投稿者:ばれる  投稿日:2004年 3月29日(月)11時36分2秒

「广+黄」という漢字は、「廣」「広」とは違う物なのでしょうか。
自身の名前で今までは「広」を使用していたのですが、
戸籍上「广+黄」を使用していたことを知り間違っていたのでは不安になっております。
宜しくお願いします。

<ページのトップ><もくじ>

ジテンフェチさん 投稿者:  投稿日:2004年 3月30日(火)22時10分19秒

 「門構えに壬」について手持ちの資料で調べてもわからず困ってたところに
すごく参考になりました!ありがとうございますm(__)m

 

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門構えに壬の読み 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月29日(月)15時23分10秒

 「漢字典」にしたがえば、音「ジュン」で訓はないようです。意味は「うるう あまり 正当でない天子の位」です。  

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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門構えに壬 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月29日(月)15時17分32秒

 「新大字典」・「漢字典」に「閏」の俗字とありますが、「中華字海」には「音挺 門閂 見《集韻》」とあります。今少し調査が必要だとは思いますが、一応ご回答しておきます。
 なお、アドレスを入れたページの掲示板に書き込めば、誰か回答してくれるかもしれません。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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Help!=> ジテンフェチさん 投稿者:nothing  投稿日:2004年 3月28日(日)07時14分22秒

3:30 ごろから投稿しはじめて、漢字質問箱バックナンバーに整理すると、ちょうど 7:00 になってしまった。
大あわてで書き込んだのですが・・・

さて、ジテンフェチさん。
いつも適切にご教示いただき、ありがとうございます。
>「門構えに壬をいれた字」の読み仮名を教えてください!
の質問ですが、ちょっと資料に見あたりません。
さらに検索したり、諸橋轍次『大漢和辞典』を調べに行きたいと思いますが、
この字について、何かコメントいただけませんでしょうか。

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教えてーー! 投稿者:  投稿日:2004年 3月25日(木)16時03分0秒

「門構えに壬をいれた字」の読み仮名を教えてください!

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門+火 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月10日(水)17時11分55秒

 この字は門構えの中に火でしょうか。それなら、大漢和の火部にあるようです。大漢和にはないと思いますが、日本的用法として、「かどび」と読みます。
 URLに入れたのは、和製漢字の辞典というページですが、日本語を読むための漢字辞典、雑学の鉄人などのページも作っています。

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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々の説明の変更 投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月29日(月)16時02分30秒

同じ漢字が続くときに使われる記号。『中華字海』に「音義待考。字出《北大方正漢字内碼字典》」とある。北大とは、北京大学のこと。日本向けの書籍に使われるのであろうか。「々」は、中国で同じ文字を繰り返すことを意味する「二の字点」が、日本で変化したものといわれている。「二の字点」は、日本なら「青々」と書く例なら、「青」の右下に、小さく「二」と書いて、「青」をもう一度繰り返すことを意味するという使い方をする。『JIS X 0208:1997』の46頁に日本語通用名称「繰り返し記号」、名前「IDEOGRAPHIC ITERATION MARK」とある。日本語通用名称は、「参考であって規格の一部ではない」とある。名前は「図形文字の名前(本体5.3参照)」とあり、「名前 この規格では規定する全ての文字に対して名前を割り当てる」とあるから、「IDEOGRAPHIC ITERATION MARK」がJIS規格上の正式な名前といえる。しかし通常は、通称名の「繰り返し記号」で差し支えないであろう。『JIS漢字字典』本文2頁には、「(繰り返し記号)おなじ くりかえし のま」と読みがつけてある。部首については規格書では「仮名または漢字に準ずるもの」として漢字とはしていないので部首の考え方は出てこない。漢和辞典では『現代漢語例解辞典』(小学館)がこの考えを引き継ぎ「非漢字部」として、1380頁の親字番号9640にあるが、次の9641とも漢和辞典としては、この字に対する最も詳しい解説がある。この辞典の解説に付け加えるとすれば、「々」自体、「二の字点」から9641の字形を経てできたという説があるということぐらいである。漢字として扱うものとしては、『漢語林』(大修館)などでは「ノ部」になっており、『和製漢字の辞典』でも「ノ部」にした。福井大学教育学部国語科の岡島昭浩氏のページで、おどり字に関する文部省の通知(21年3月とあるが案で施行されなかったようである)の中に「同(どう)の字點」とある。(どう)は現物ではルビである。他に「ゝ」を「一ツ點」、「〃」を「ノノ點」、「く」を縦にのばしたような形で二文字以上繰り返すことをあらわす記号を「くノ字點」、「〃」を左右逆転して続けて書いた字形を「二ノ字點」としている。「くノ字點」・「二ノ字點」の「ノ」は、「の」とも書かれている。『解説字体辞典』は、「くり返し符号などと字体」の項で、「楷書の中でのくり返し符号の用い方と、1字の中にくり返し符号が組み込まれている漢字について説明する」として実例を示して詳しい説明をしている。「々の符号はいつ頃から使われたものか、はっきりわからない。明治以降、現在の活字印刷とともに生まれたのではないかと思われる」とある。また「楷書には、くり返し符号を混ぜていない」として多くの実例を示し、例外として「東大寺献物帳」をあげ、このような例は、「中国にも、我が国の江戸時代以前にも例を見ない。」とするが、「行書では、くり返し符号を使ってもよい」とする。なお多くの実例を挙げた後に、「々は、伝統を重んずるものや、行書の中には書かない方がよく(下略)」とし、行書の場合に書くべきくり返し符号の形を実例によって示す。『解説字体辞典』の著者は、文部省において書写書道を指導してきた立場の人であり、退官後もその中心的な立場にある。そのためか、常用漢字表の字体は、ある程度尊重しているが、『康煕字典』の流れを汲む漢和辞典の字体には反対の立場であり、『康煕字典』において俗字とされているものも、伝統的な楷書の形、書写体として尊重していることが多い。このことを理解のうえ使用するのであれば、実例も多く参考になると考えられる。『臺語大字典』は、記号と考えているためか、親字としては、立項していないが、音が同じことをあらわすために本文のほとんど全てのページに用いられている。手書きの字典であるため、「〃」、「々」、その中間的な形のものとがあるが、いずれにしても、「々」が、相当数使われていることには間違いない。著者は、1946年生まれで、日本の植民地教育の影響も受けていないと考えられるため、「二の字点」が、日本で変化したものない可能性もある。『大谷大学本節用集』に「佐々嶋磯 サヽシマノサキ」また「和布耳 メミ々」、『合類節用集』に「寸々 ズンズン」とある。くり返し符号は、現在普通には、ひらがなの場合「ゝ」、カタカナの場合「ヽ」、漢字の場合「々」と使い分けられているが、『大谷大学本節用集』の後の例では、カタカナに「々」が使われており、未分化であったのだろう。

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Re:「々」  投稿者:ジテンフェチ  投稿日:2004年 3月11日(木)13時57分23秒

 同じ漢字が続くときに使われる記号で、福井大学教育学部国語科の岡島昭浩氏のページで、おどり字に関する文部省の通知(21年3月とあるが案で施行されなかったようである)の中に「同(どう)の字點」とある。
 詳しくは、URLを入れた「和製漢字の辞典」の7番を見てください。 

http://member.nifty.ne.jp/TAB01645/ohara/

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「々」 投稿者:どん  投稿日:2004年 2月15日(日)21時11分48秒

前から気になっていてのですが、「々」は個別でなにか意味があるのでしょうか?よろしくお願いします。

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re:今 投稿者:nothing  投稿日:2004年 3月28日(日)23時49分30秒

【今】 人部 2画 総画数 4画

■解字

  imaの図解

会意
「ふたで囲んで押さえたことを示すかたち+一印(とり押さえたものを示す)」で、囲みとじて押さえるの意味をあらわす。
のがさずに捕らえ押さえている時間、目前にとり押さえた事態などの意を含む。
また、含(ガン)(周囲をふさぎ口の中に含む)や、吟(ギン)(口をふさいで声だけ出す)などに含まれる。
「今」を音符とすることばは、概して中に含みこむ意を備えている。
■音
【呉音】コン(コム) 【漢音】キン(キム)
■訓
いま, いまに
■意味
(1)いま。現在。
  《対語》⇒古。「今上(キンジョウ)」
  「今也不然=今や然らず」〔孟子・梁下〕
(2)いまに。まもなく。そのうちきっと。
  「吾属今為之虜矣=吾が属今にこれが虜と為らん」〔史記・項羽〕
(3)いま。ある事態を仮定していうことば。もし。ここに。
  「今、有殺人者=今、人を殺す者有り」〔孟子・公下〕
■単語家族
吸・合・邑・今・念・禁・陰・緘・音・暗 ・・・ 中に入れてふさぐ
(キン)─ (キュウ)は対転の関係。
【急】逃げる相手に追いつくのをといい、これでもまだ追いつけぬからと、いらいらした心持ちをという。つまり追するときの気持ち。

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「今」について。 投稿者:SHIN  投稿日:2004年 3月28日(日)10時48分23秒

僕の名字の一部である、この「今」という漢字。できたら、この漢字の、詳しい語源を教えて下さい。「今」という漢字は、はるか昔も今と変わらぬ同等の意味を持っていたのかどうか。とても気になります。よろしくお願いします。

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