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教育催眠研究会・渾沌(こんとん) 漢字質問箱「もくじ」へ! ・・・ もくじ 


有難うございました!!! 投稿者:りん  投稿日:2004年 1月18日(日)05時30分21秒

なるほどぉ。といったかんじです☆ちょっと難しくて理解するのに時間が
かかってしまいましたが、婚についてはなんだか興味津々!本を是非読んでみたいと
思います。本当に有難うございました。

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re:婚(2) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月17日(土)20時29分14秒

『女へんの漢字』(藤堂明保・角川文庫) より

── 「昏(くらい)」と同類語

<前略> ・・・この省略した部分が面白い!!

 ところでとは黄昏(たそがれ)、つまりとっぷり日の暮れた暗い夜のことである。この字はもとは「民+日」と書いた。それは物の見えない暗やみのことで、(目が見えず暗い → ねむる)と同系のことばであった。ところが、唐の太宗李世民(たいそうりせいみん)が天下を取った時、「わしの名である民が、(暗い・目が見えぬ)の字に含まれているのはけしからん。今後は氏+日と書くように」と命令したために、今日のようにと書くようになった。昔の天子とは、なんと勝手なことを言いだしたものではないか。
 は「日+音符民」から成る形声文字で、もと民 mien (eは上下回転) と同類の発音であったが、そのmが「無声のm」に、ついでhに変わったために、muen → huen (eは上下回転)となり、日本漢字音ではコン(huen *eは上下回転)と発音されるようになった。
 さて結婚をなぜと同じ発音で言い表すのであろうか。上古の時代に、男女が暗やみに乗じて逢い引きをし、強引な男どもは、やみにまぎれて隣村を襲い、みめよき女性を奪ってくる。とはすべて(暗やみ)にまぎれて行われる野性的な営みであったのだ。このような原始慣習は、かすかに後世に影をとどめている。だから中世になっても、新婦は深更までは、新郎の前に現れぬ習わしがあった。
 『水滸伝』の豪傑魯知深は・・・

<後略> ・・・この後も本当に面白い!!

『女へんの漢字』(藤堂明保・角川文庫)をご覧くださいね。m(^^)v

※日本では、「妻問い婚」(いわゆる夜這い婚)が普通だったので、女へんでも不自然ではないですね。近年まで、男性達が女性の家に通い、通ってきた男性の中の一人を女性が指名して結婚する制度がありました。女性は、いちばん気に入ったAさんを指名し、生まれた子どもがたとえBさんにそっくりでも、誰も文句をいわなかったそうです。
これは余談

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re:婚(1) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月17日(土)20時03分4秒

【婚】 女部 8画 総画数 11画

■解字
会意兼形声。
昏(コン)はもと「日+音符民(目が見えない)」の会意兼形声文字で、何も見えない暗い夜の意。民の転音がコンの音をあらわす。
のち唐の天子李世民の名を忌んで、字体を昏と改めた。
婚は「女+音符昏(コン)」で、古代は夜暗くなって結婚の式を営んだので昏(くらい)を含む。
■音
【呉音・漢音】コン
■意味
(1)婿入りや嫁入り。縁組。
(2)(コンス)結婚する。
  「昔別君未婚=昔別れしとき君いまだ婚せず」〔杜甫・贈衛八処士〕
■単語家族
微・尾・未・眉・美・没・勿・門・文・民 ・・・ 小さい、よく見えない、微妙な


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re:姓 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月17日(土)19時53分35秒

【姓】 女部 5画 総画数 8画

■解字
会意兼形声。
「女+音符生」で、うまれた血筋をあらわし、かつ女系祖先にちなむ名なので、女へんを添えた。
■音
【漢音】セイ 【呉音】ショウ(シャウ)
■訓
かばね
■意味
(1)かばね。血筋をあらわす名。
▽姜姓(キョウセイ)(斉(セイ)の姓)・姫姓(キセイ)(周の姓)のように、多くは女系の祖の名に由来し、またはその祖先の住んだ地名にちなむ。同姓は結婚しないというおきては最近にまで及んだ。
氏(シ)(うじ)は、職業・身分の名や、地名などにちなんでつける。漢以後は姓と氏は混同し、合わせて姓といい、女性には氏ということが多い。「姓氏」「異姓」「同姓不婚(ドウセイフコン)」
(2)(セイトス)その姓を名のる。
  「封於項、故姓項氏=項に封ぜらる、故に項氏を姓とす」〔史記・項羽〕
(3)「百姓(ヒャクセイ)」とは、もろもろの姓。転じて、多くの庶民のこと。
《日本語での特別な意味》かばね。
上代、家がらや、世襲の職業をあらわした称号。朝廷からたまわるもので、古くは、臣(オミ)・連(ムラジ)・国造(クニノミヤツコ)・県主(アガタヌシ)などがあった。のち、天武天皇のとき、家がらの尊卑をあらわす称号として、真人(マヒト)・朝臣(アソミ)・宿禰(スクネ)・忌寸(イミキ)・道師(ミチノシ)・臣・連・稲置(イナギ)の八種の姓をおいた。
▽訓の「かばね」は、もと、骨のこと。父系の血筋は、骨に宿ると考えられたことから。
■単語家族
生・牲・「肉+生」・姓・性・情 ・・・ いきている、なま
生・性(うまれつき)と同系。

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姓と婚について 投稿者:りん  投稿日:2004年 1月17日(土)19時42分25秒

姓と婚は、どちらも結婚に関係する漢字ですよね。婚姻の姻もですけど。
これらが女偏なのは何か意味があるのでしょうか???
基本的な質問ですみませんが、教えてくださいませ。

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re:よほろ 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月15日(木)17時25分41秒

【膕】 肉部 11画 総画数 15画

第2水準 区点=7118 16進=6732 シフトJIS=E451 Unicode=8195

■音
【漢音】カク  【呉音】コク
■訓
ひかがみ、よほろ
■意味
(1)膝(ヒザ)の裏側のくぼんだ部分。ひかがみ。
(2)【丁】上代、広く公用の夫役(ブヤク)(=労力を徴用する課役)の対象となった、二十一歳から六十歳までの男子。令制(リヨウセイ)の「丁(チヨウ)・(テイ)」も「よほろ」ということがある。本来は「膕」の意で、脚力を要したことからいう。
 ◆のちに「よぼろ」。

私もこれ以上わかりません。m(^^;y

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よほろ 投稿者:なかざわとみお  投稿日:2004年 1月15日(木)13時31分29秒

拝啓
膕につきまして、質問お願いいたします。
学研 漢和大辞典、1990年3月,第27刷に無いようなのですが、見落としているのでしょうか。
敬具

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re^3:若と汝 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)23時29分47秒

本来当て字ですので、違いはありません。
中国の古代において、話し手の向かい側にあるものを niag と呼びました。そのniagというコトバに、女・汝・如・若などの字があてられただけで、どの字を用いても、対象は同じなのです。字の形が違うからといって、指す意味が違うと考えるのは早合点ではないでしょうか?
「意味の違いがある」といわれた方にとっては「こだわり」があるのかもしれませんが、こだわってもあまり意味はないと思います。 m(^^;m

渾沌

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(無題) 投稿者:moon  投稿日:2004年 1月14日(水)23時03分9秒

有難うございます
漢文で若と汝の意味の違いを知りたいのですがそれも違いはないのですか?
漢字が違うから意味の違いもあると言われたのですが‥‥

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re:若と汝 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)22時25分59秒

これは仮借文字(当て字)ですので、とくに使い分けの規則はないと思います。
昔の二人称代名詞の音に近い発音をもつ女・汝・若などの字を当てて二人称代名詞をあらわしたもので、学研漢和大字典によると・・・

「書経」を用い、「論語」は多くを用いている。

そうです。

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若と汝 投稿者:moon  投稿日:2004年 1月14日(水)17時01分1秒

若と汝はなんじと読むが、どう使い分けるのですか?

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re:様 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時45分37秒

【様】 木部 10画 総画数 14画

■筆順
漢字の正しい書き順

※筆順については、筆順(書き順)の強制について -- 漢字家族を参照していただきたいですが、どうしても気になるようでしたら、上記サイトをご覧ください。

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様の画数について 投稿者:かりかり  投稿日:2004年 1月13日(火)23時57分59秒

様の画数について質問します。 私は15画と思っていたのですが、友人には14画と言われました。 書き順もできれば教えてください。

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re:島 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時38分15秒

【島】 山部 7画 総画数 10画
【嶋】 山部 11画 総画数 14画(異体字)

■解字
会意兼形声。
「山+音符鳥(チョウ)」で、渡り鳥が休む海の小さい山、つまり、しまのこと。
■音
【呉音・漢音】トウ(タウ)
■訓
しま
■意味
しま。海や湖の中のしま。
 《類義語》⇒嶼(ショ)(小島)。「島嶼(トウショ)」
■単語家族
鳥・弔・吊・督 ・・・ 細長く垂れ下がる

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教えて下さい 投稿者:ネッチャン  投稿日:2004年 1月12日(月)12時13分53秒

鳥は明らかに象形文字です。ところで島は鳥と類似してますが、象形文字とは思えません。お教え願います。

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re:母という漢字について 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時31分21秒

【母】 毋部 1画 総画数 5画

    母
■解字
象形。
乳首をつけた女性を描いたもので、子をうみ育てる意味を含む。
■音
【慣用音】ボ 【呉音】ム, モ 【漢音】ボウ
■訓
はは
■意味
(1)はは。子どもをうみ育てる女親。
  《対語》⇒父。「老母」
  「生曰父曰母曰妻、死曰考曰妣曰嬪=生きては父と曰ひ母と曰ひ妻と曰ひ、死すれば考と曰ひ妣と曰ひ嬪と曰ふ」〔礼記・曲礼下〕
(2)物をうみ出す根源。「酵母」
  「可以為天下母=以て天下の母と為すべし」〔老子・二五〕
(3)実母になぞらえた女性。また、実母にかわる女性。
  《同義語》⇒姥(ボ)・(モ)・姆(ボ)・(モ)。「乳母(うば)」「漂母(洗濯するのが仕事の女)」
(4)そこで育った。「母国」
■単語家族
母・姆・毎・梅・媒・牧 ・・・ 子をうむ、うませる
毎(子をつぎつぎとうむ)・梅(安産を助けるうめ)・媒(男女の中だちをして子をうませる)・牧(家畜に子をうませる)などと同系。

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母という漢字について 投稿者:律人  投稿日:2004年 1月11日(日)22時34分35秒

はじめまして早速ですが母という漢字は象形文字ですか?それとも指示文字ですか?教えてください。よろしくお願いします。

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天帝、われに麦をもたらす 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)02時38分40秒

天帝、われに麦をもたらす 『中国名言集』(藤堂明保・朝日新聞社)

 いまから三千二百年ほどむかしに、関中の平野の一角に定着して、農耕をはじめた「周」という部族があった。幸いなことに彼らは麦の種を手に入れた。それまではアワとキビがおもな作物だったが、麦はそれにくらべると収穫の量が多くておいしい。むしろ麦を入手したことによって周の人たちは本格的に土地に定着することが可能になったと言ってよいだろう。

 <中略>

 さて、麦(古くは)と来(古くは)の二つの字をくらべてみると、よく似ていることに気づくだろう。

    來と麥

「來」の字は、じつは穂のたれたタルホコムギ(原産地はアフガン)の姿を描いた象形文字である。その下に、人間の歩く足の形を示すタ印をそえたのが「麥」の字である。つまり、太古の旅人の歩みにのって、アフガン地方からやって来た作物を表すために、「来」「麥」という字が作られたのだ。周の人々は、それが神さまの恵みによって、遠くからもたらされてきた、ありがたい作物だと考えた。のち、周の中ごろの詩人は、そのことを「天帝、我に來牟(ライボウ=むぎ)をもたらし、民をひきいて育てしむ」『詩経』と歌いあげている。だからこそ、(むぎ)と(よそからやってくる)とは、字形も似ているし、また同系語でもあった。のち、いつの間にかこの二字は混同して逆になり來(くる) ─ 麥(むぎ)という意味に使われることとなった。
 周は麥の到来によって、西方の有力な部族に成長していった。

 <後略>

※この後の記述が面白いので、是非『中国名言集』(藤堂明保・朝日新聞社)を読みましょう!!

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re:「來」と「季」、木と関係は?(2) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時22分35秒

【季】 子部 5画 総画数 8画

■解字
会意。
「禾(こくもつのほ)+子」。麦やあわの実る期間。作物のひと実りする三か月間。
また、収穫する各季節のすえ。禾に子を加えてすえの子を意味する。
のち、広くすえの意に用いる。
■音
【呉音・漢音】キ
■訓
すえ, き
■名付
すえ, とき, とし, ひで, みのる
■意味
(1)三か月。
  ▽一年を春・夏・秋・冬の四季にわける。
  《類義語》⇒年・節(一年を二十四の節にわけたもの)。「節季」
(2)すえ(すゑ)。季節や時代の最後。「季春(春のすえ)」「季世(世のすえ)」
  「百王之弊、斉季斯甚=百王之弊、斉の季つかたこそ斯甚だしけれ」〔任「日+方」・天覧三年〕
(3)すえ(すゑ)。兄弟の序列で、すえの人。
  ▽兄弟を年齢の上の者から順に、伯・仲・叔・季という。また、孟・仲・季ともいう。「伯仲叔季」
  「季曰周七=季を周七と曰ふ」〔韓愈・柳子厚墓誌銘〕
《日本語での特別な意味》
き。俳句の題材となる四季の区分。「季題」

※というわけで、「木」に関連するのは(きへんという意味では)、「來」の方のようですね。なお、「名付」を参考にしてくださいね。


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re:「來」と「季」、木と関係は?(1) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時13分32秒

【來】 木部 4画 総画数 8画(来の旧字)

    來
■解字  ※参照 --「天帝、われに麦をもたらす」
象形。
來は、穂がたれて実った小麦を描いたもので、むぎ(麦)のこと。
麥(=麦)は、それに夊印(足を引きずる姿)を添えた形声文字で、「くる」の意をあらわした。
のち「麥」をむぎに、「來」をくるの意に誤用して今日に至った。
來(ライ)は転じて他所から到来する意となる。
來(ライ)と、麥(バク)とは、上古の音では同じ子音であった。
▽西北中国に定着した周の人たちは、中央アジアから小麦の種が到来してから勃興(ボッコウ)したので、神のもたらした結構な穀物だと信じてたいせつにした。
■音
【呉音・漢音】ライ
■訓
る, きたる, きたす, このかた
■名付
き, きたる, く, くる, こ, な, ゆき
■意味
(1)くる(く)。きたる。こちらに近づく。
  ▽漢文訓読では「きたる」と読む。
  《対語》⇒去・往。「往来」
  「有朋自遠方来=朋有り遠方より来たる」〔論語・学而〕
(2)きたす。こさせる。
  ▽去声に読む。
  「修文徳以来之=文徳を修めて以てこれを来す」〔論語・季氏〕
(3)これから先のこと。未来。
  《対語》⇒往。
  「欲知来者察往=来を知らんと欲せば往を察せよ」〔カツ冠子・近迭〕
(4)このかた。ある時点からのち、今まで。「以来」「年来」「自李唐来=李唐より来」
  「由孔子而来至於今、百有余歳=孔子より来今に至るまで、百有余歳なり」〔孟子・尽下〕
(5)これからやってくる。将来の。「来日(これから先の日)」
(6)きたる。動詞のあとについて、…すると、の意をあらわすことば。
  「旧曲聞来似斂眉=旧曲聞こえ来たれば眉を斂むるに似たり」〔曾鞏・虞美人草〕
(7){助辞}文末について、…しよう、の意をあらわすことば。漢文訓読では、特定の読みくせのある場合のほかは読まない。
  「帰去来兮=帰りなんいざ去来兮」〔陶潜・帰去来辞〕
■単語家族
賚(ライ)(もたらされた賜物(タマモノ))と同系。

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「來」と「季」、木と関係は? 投稿者:  投稿日:2004年 1月11日(日)16時26分23秒

息子の名前をつけるのに知りたいのですが。父親の名前に「木」の文字が入っており、関係の深い方を使いたいのですがどちらでしょうか。母の私は旧字の「來」があまり好きではありません。季は「き」來は「ら」と読ませるつもりです。

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re:「谷」と「渓」(2)  投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)00時01分2秒

【渓】 水部 8画 総画数 11画

■解字
会意兼形声。
「水+音符奚(ケイ)(細いひも)」。
■音
【漢音】ケイ 【呉音】ケ
■訓
たに
■意味
たに。細くつながるたに川。《同義語》⇒谿。「渓流」「渓谷」
  「縁渓行=渓に縁ひて行く」〔陶潜・桃花源記・古事記〕

漢字家族

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re:「谷」と「渓」(1) 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月13日(火)23時54分6秒

【谷】 谷部 0画 総画数 7画

    谷
■解字
会意。
「八印(わかれ出る)二つ+口(あな)」で、水源の穴から水がわかれ出ることを示す。
▽卻(=却)の音符谷(キャク)は、口の上、鼻の下の正中線のくぼみをあらわし、谷(コク)とは別字。
■音
【呉音・漢音】コク
■訓
たに, きわまる
■意味
(1)たに。山の低くくぼんだ所。また、川の源となる水が、流れ出るくぼみ。
転じて、うつろにくぼんだ所。
  《類義語》⇒谿(ケイ)。
  「渓谷」「空谷(うつろなたに)」「谷神(うつろな穴にひそむ不思議な力)」
(2)きわまる(きはまる)。いちばん奥に達して動きがとれない。
  ▽いちばん奥の水源の意から。
  《類義語》⇒窮。
  「進退維谷=進退維れ谷る」〔詩経・大雅・桑柔〕
(3)「暘谷(ヨウコク)」とは、太陽が出るという所。
(4)「昧谷(マイコク)」とは、太陽が没するという所。
(5)「吐谷渾(トヨクコン)」とは、晋(シン)代から唐代にかけて鮮卑(センピ)族がたてた国。今の青海省あたりにあった。
  ▽欲(ヨク)(入声の沃(燭)yu4と同音に読む。
(6)「谷蠡(ロクリ)・(ロクレイ)」とは、匈奴(キョウド)の部族の長の称号。
  ▽禄(ロク)(入声の屋)と同音に読む。
(7)こくもつ。
  ▽穀に当てた用法。「陸谷(=陸穀。とうもろこし)」
■単語家族
虚・去・却・隙 ・・・ くぼむ、うつろな、からっぽ
口(くちの穴)・后(コウ)(しりの穴)・喉(コウ)(のどの穴)などと同系。
また、容giung → yiong(くぼんだ入れ物)は、その語尾の転じたことば。
《類義》
谿は、糸がつながるような細長いたに。

漢字家族

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「谷」と「渓」 投稿者:荻野  投稿日:2004年 1月11日(日)15時58分29秒

こんにちは はじめまして。

釣りをする私の周囲では「タニ」と言えば「渓」の字を使う人が多く
「谷」は滅多に使いません。
一般に「タニ」という漢字を思った時、「谷」だと思うのですが
広辞苑で調べても両方同じで違いが判らないのです。
どのような使い分けが正しいのでしょうか?

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re:ほのか 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月13日(火)23時36分26秒

ほのか に該当する字としては、 「仄」「人+畏」 があげられます。ともににんべんです。「人+愛」は手持ちの資料からは見つかりません。これも、調べてみます。

漢字家族

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こんな字ってありますか? 投稿者:せあ  投稿日:2004年 1月11日(日)15時41分13秒

はじめまして。こんにちは。
漢字に関して、ずっと気になっていることがあって書き込ませていただきました。

「人扁+愛」という漢字はありますか?
私の記憶違いかもしれませんが、「ほのか」という読み方をしたような・・・。
教えて下さい。お願いします。

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こんな字ってありますか? 投稿者:せあ  投稿日:2004年 1月11日(日)15時41分13秒

はじめまして。こんにちは。
漢字に関して、ずっと気になっていることがあって書き込ませていただきました。

「人扁+愛」という漢字はありますか?
私の記憶違いかもしれませんが、「ほのか」という読み方をしたような・・・。
教えて下さい。お願いします。

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re:幸 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月14日(水)01時02分41秒

【幸】 干部 5画 総画数 8画

    幸
■解字
象形。
手にはめる手かせを描いたもので、もと手かせの意。手かせをはめられる危険を、危うくのがれたこと。
幸とは、もと刑や型と同系のことばで、報(仕返しの罰)や執(つかまえる)の字に含まれる。
幸福の幸は、その範囲がやや広がったもの。
■音
【漢音】コウ(カウ) 【呉音】ギョウ(ギャウ)
■訓
さいわい, さち, しあわせ, さいわいにして, さいわいとする, ねがう, みゆき
■意味
(1)さいわい(さいはひ)。しあわせ。ひどい目にあわないですむこと。
 《同義語》⇒倖。「徼幸=幸を徼む」
  「丘也幸=丘也幸ひなり」〔論語・述而〕
(2)さいわいにして(さいはひにして)。運よくやっと。
  「幸而得之=幸ひにしてこれを得たり」〔孟子・離下〕
(3)さいわいとする(さいはひとす)。ねがう(ねがふ)。これはしめたと思う。うまくいったと考える。「幸災楽禍=災ひを幸ひとし禍を楽しむ」
  「幸災不仁=災ひを幸ひとするは不仁なり」〔春秋左氏伝・僖一四〕
(4)みゆき。天子が出かけることをいう敬語。
  ▽思いがけないさいわいの意から。「行幸」
  「蜀主窺呉幸三峡=蜀主呉を窺ひて三峡に幸す」〔杜甫・詠懐古跡〕
(5)君主にかわいがられる。君主のめぐみ。
  ▽思いがけないさいわいの意から。「寵幸(チョウコウ)」「得幸=幸を得」
《日本語での特別な意味》さち。
  さいわい。
  山や海からの収穫物。「海の幸、山の幸」
■単語家族
刑・形・幸 ・・・ 角ばった枠

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知りたいです! 投稿者:さる  投稿日:2004年 1月 9日(金)17時53分24秒

「幸」っていう字の語源が知りたいのですが・・・ 前に「辛い」という字の変形というのを聞いたことがあるのですが。いかがでしょうか?

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門+火??? 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月13日(火)23時31分43秒

手持ちの資料では見つかりません。できるだけはやく、諸橋大漢和を検索します。(といってももうすでに遅いですが・・・)遅くなっても調べます。

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門+火??? 投稿者:  投稿日:2004年 1月 8日(木)17時15分6秒

「門+火」という漢字はありますか?
友人に聞かれいろいろ調べたのですが、わかりませんでした。
どうか、教えてしださい。

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re:「逞しい」 投稿者:Nothing  投稿日:2004年 1月13日(火)23時29分26秒

【逞】 しんにょう部 7画 総画数 11画

■解字
会意兼形声。
「甦+音符呈(テイ)(まっすぐさしだす、まっすぐのばす)」。一直線に進んで、おさえがきかないこと。
■音
【漢音】テイ 【呉音】チョウ(チャウ)
■訓
たくましい, たくましくする
■意味
(1)たくましい(たくまし)。たくましくする(たくましくす)。むてっぽうにやりとおすさま。かってにふるまう。あからさまに出す。
  「逞顔色=顔色を逞しくす」〔論語・郷党〕
(2)「不逞(フテイ)」とは、かってな暴れ者。ふらちな。
《日本語での特別な意味》たくましい(たくまし)。
 〔1〕がっしりしている。勢いがさかんである。
 〔2〕才気がすぐれている。
■単語家族
是・題・適・嫡・敵・正・征・政・整・壬 ・・・ まっすぐ
■解説
まっすぐ直進することで、(直進)と同系のことば。向こうみずに進む意に傾いて、「タクマシクす」と訓じられるに至った。
  「楚にては疾行するをいいてとなす」〔説文〕

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『逞しい』 投稿者:トト  投稿日:2004年 1月 8日(木)13時26分24秒

『逞しい』という言葉の語源を教えてください.これは身体的な意味だけではなく精神的な意味にも使うのですよね?説得力のある語源を教えて欲しいです.

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